強い顎もつカジリ虫代表 カミキリムシ

かみきりむし よく見かける虫たち
柑橘類が好物のゴマダラカミキリムシ

カミキリムシの特徴

カミキリムシ科の昆虫の総称。日本に 600種以上が知られる。幼虫は鉄砲虫と呼ばれる。薪の中にひそむカミキリムシの幼虫は焼き上がると破裂音を立てるので、「テッポウムシ」の名は、破裂音を銃声にたとえたとも、食害により銃弾が撃ち込まれたかのような穴を開けるからとも言われる。幼虫は世界各地で食用にされ、日本では古くから癇(ひきつけ)の薬としても利用された。カミキリムシの中には材を穿孔し害虫となっている種がいるが、 一方では蒐集の対象として多く の人を惹きつける昆虫でもある。

別名

髪(紙)切り虫/噛み切り虫
テッポウムシ(鉄砲虫)
天牛

発生時期

5~11月の間、1~2回発生する。成虫が羽化してくるのは5月下旬から6月頃、羽化してから葉や枝を食べる。産卵期間は6月から10月頃まで、最盛期は6-7月頃。成虫が飛び交う5~7月は、要注意。

見た目の様子

体長は小さいものは3ミリ日本の大形の種は10cmほど。

成長の様子

卵→幼虫→蛹→成虫という一生を送る完全変態の昆虫。

カミキリムシが大好きな樹木

ゴマダラカミキリムシは柑橘類の害虫として知られている。モミジやイチジク、リンゴ、ナシ、バラ、ヤナギ等多くの植物に寄生し加害する。成虫は枯れ木、倒木、伐採木や薪(まき)に多く、生木の幹や枝、葉にも卵を産み、幼虫は、枯れ木や伐採木あるいは生木の幹や枝の皮下や材部に孔(あな)をあけて食害するため、生きた植物に食いこむものと、枯れた植物に食いこむものとがいる。マツの枯死に関連してマツノマダラカミキリがマツノザイセンチュウを媒介することが明らかになり、その駆除が行われている。

ひとへの害はないです!

人的被害はない。
幼虫(テッポウムシ)が生木に穴を開けて弱らせたり、木材そのものの商品価値をなくす。また、成虫でも木や葉、果実を食害するものがいるため、林業・農業分野においてカミキリムシ類は害虫の一つとされる。

カミキリムシにどうしても困ったら

成虫の防除と産卵された卵の薬剤による防除がある。木の根元にオガクズ状の食糞をみつけたら、孔をみつけ、キクイムシ用のスプレー剤を穴に入れて駆除する。ゴマダラカミキリムシの登録薬剤にはアクタラ顆粒水溶剤やスプラサイド乳剤等がある。